2024年6月中旬、出雲神社に参拝に行くために特急やくもに乗車した。出雲市には2023年4月に「奥出雲おろち号」に乗車するために訪れていた。
しかしその時は全く時間の余裕が無く、出雲大社へ参拝することが出来なかったのが心残りだった。そのため今回はデビューしたばかりの273系新型やくもに乗るのも合わせて、出雲市へ向かった。その際、WESTERポイントがたまっていたので、それを使ってグリーン席にアップグレードした。
なお、6月で運行終了となる381系だが、今回はスケジュールが合わないのと、昨年4月に乗車したので乗車することは見送った。
今回、やくもについては行きの一回のみ乗車する予定だったが、出雲大社へ参拝した後、なぜか急に宍道湖の夕陽が見たくなり、松江市の夕陽の名所である「島根県立美術館」に行くことにしたので、出雲市駅から松江駅まで再び新型やくもに乗ることになった。それもただ乗っただけでは面白くないので、「セミコンパートメント席」に乗ってみた。さらに松江から出雲市への帰りも新型やくもだったので、普通座席にのり、結局全3種類の座席を制覇した。
その経緯と、各座席の比較感想は下記動画にまとめている。
また、以下はこの動画の要点となる。
●岡山駅の新型やくもは大人気
岡山駅で入線してきた「やくも5号」。岡山9:13発。
入線後にはすぐに人だかりが出来て、撮影のために近づくこともできなかった。
運行を終える381系ならばともかく、これから何十年も見ることが出来るはずなので、ここはスルーして早速乗車した。
●乗車して、各座席を見てみた。
今回の編成は、4両編成+4両編成の8両編成。
【出雲市】1号車(グリーン/セミコンパートメント)+2号車(普通)+3号車(普通)+4号車(普通) + 5号車+ ・・・ +8号車 【岡山】
5号車~8号車は1号車~4号車と同じ。これは「反転コピー」ではなく「平行コピー」なので、5号車が(グリーン/セミコンパートメント)となる。
今回は1号車前半分のグリーン席だが、4号車から乗り込み、各車両をみながら1号車にたどり着いた。
普通座席は青と緑を交互に配したさわやかな内装。背もたれは大きめで周囲から見えにくく、プライバシーが守られる印象。座席間隔もゆったりしている。各席のひじ掛けにはコンセントがあり。普通車でこれはありがたい。また、ドリンクホルダーもある。テーブルは新幹線と同じで、十分な広さがある。もう普通席で十分快適だと思う。
続く3号車、2号車も同じく普通座席。その先の1号車は半分に分かれていて、後ろ側半分が「セミコンパートメント」。
通路を挟んで片側が4人用、もう片側が2人用となっている。
4人用は3人でも利用可だが、2人用は1人では利用できず、2人での利用のみ。そして、この向かい合わせの座席の間を埋めてフラット化(お座敷化)できる。ただしテーブルの足が中央に突き出ているのが邪魔で、そこが残念。この車両では既に4人組が乗り込むと同時にフラット化していた。飲み会をするのだろう。グループ向けの空間なので、基本的ににぎやかになるのは仕方のないところ。
そして、1号車の前半分はグリーン席。今回はWESTERポイント1000Pを使ってチケットレスのグリーンにアップグレードした。
座席は2列+1列の余裕があるもので、ゆったりしている。
リクライニングは大きく倒れるが、その場合、後ろの席の人が圧迫感を感じると思うので注意が必要(今回の後席は同行者なので問題ない)。
グリーン席にはフットレスト、枕、テーブル、コンセント、ドリンクホルダーなど基本的なものはすべてそろっており、快適に過ごせる。ただ、上で見たように普通座席もかなりゆったりして背もたれも高く、装備もそろっているので、普通座席でも十分快適だと思う(これは後で3回目に乗って分かった)。
●新型は揺れも穏やかで酔いにくい
新型273系は381系と同じ振り子式だが、その動作は穏やで自然な感じとなっている。従来の381系などの、「グイっ」と傾く感じがあまりなく、振り子動作していることに気づきにくい。これなら酔う人も減るのでないか。ただ、傾いたり揺れたり全くしないわけではないので、ダメな人はこれでもダメかもしれない。私個人は、従来のグッと傾いてカーブに突入する感じが好きなので、新型はちょっと物足りない。
●沿線の見どころ
途中の駅では381系やくもとの行き違いもあった。381系は6月15日で運行終了の為、ほとんど最後。
これには昨年4月に乗っているので、今年はわざわざ乗りに行く(撮りに行く)ことは無かった。
備中神代駅で芸備線と分岐する。
昨年芸備線に乗った時は、備後落合~東城間が不通になっていて代行バスに乗った。そのため、その区間が未乗のままになっている。芸備線の存続も雲行きが怪しくなってきたので、廃止になる前に乗りたい。
そして、進行方向右側に大山が見えてくる。
想像していたよりも遠かった。もっと近くに迫って見えるかと思っていた。
伯耆大山駅には貨物留置線があり、そこにEF64が2機停まっていた。1機はうっかり撮り損ねたが、もう一機は1047号機。国鉄色。
米子駅ではうっかりしていて、左側の車両基地と扇形機関庫を見逃した。
この機関庫については、米子市のふるさと納税の返礼品でツアーが企画されているらしい。
松江を過ぎると右側に宍道湖が見える。日本で7番目に大きな湖だそうだ。
そして、12:17、出雲市駅に到着。
約3時間の乗車だったが、新型やくものグリーン席は快適で、振り子による揺れもほとんど感じず、快適に過ごせた。WESTERポイント1000Pを消費してグリーンにアップグレードする価値は十分あった。
●出雲大社だけ行って松江にとんぼ返り
この後、駅前でそばを食べ、一畑電車で出雲大社へ行った。ここは昨年「奥出雲おろち号」に乗りに来た時には時間が無くスルーしていたところ。
一畑電車と出雲大社の顛末は別動画にする予定なので、ここでは省略。ただ大事なことは、出雲大社は「二礼四拍手一礼」だそうな。
出雲大社の参拝後、天気が良かったことから宍道湖の夕陽が見たくなり、松江にある夕陽スポットである島根県立美術館に行くことにした。
●新型やくもに2回目の乗車
出雲市駅に戻り、17:28発のやくも28号に乗車。
今回は、2人用セミコンパートメントの指定を取った。出雲市から松江までなら「トク特チケットレス」で1人500円なので、2人で1000円だった。
フラット化して寝転んでみた。一人なら余裕だが、もう一人が空いたところに入るのはかなり窮屈そう。やはりテーブルの足が邪魔になる。二人で背もたれにもたれて足を伸ばすと、こんな感じ↓。
2人用のフラット化はちょっと窮屈な感じがする。4人用を3人で使うのがゆったりして良さそうだ。
それから、テーブルにはおしゃれなテーブルランプがついている。
景色が見えない夜間走行時には、このランプの元で飲むのも楽しそう。
●島根県立美術館で宍道湖の夕陽を見る
松江到着後、バスで島根県立美術館へ行った。ここは夕陽スポットで、美術館は日没後30分まで開館している。つまり夏至近くは20時頃まで開いている。
またロビーやトイレの利用は無料なのが有難い。
上の画像はパノラマ撮影したものだが、太陽が入って輝度差が大きくなったためか、カメラ内でのパノラマ処理が上手くいかなかったようだ。
この日は低空の雲が途切れず、赤く染まった太陽を見ることは出来なかったが、美術館前のゆったりとした雰囲気の中で夕暮れを楽しむことが出来た。
美術館前だけに、色々な像やモニュメントが多く置かれており、フォトジェニックな場所でもあった。
日が沈み、美術館から松江駅へ歩いて帰る途中にあった洋食屋さんで夕食。
ここのハンバーグがとても美味しかった。
●宿泊地の出雲市へ、3度目のやくも乗車
松江駅から宿泊地の出雲市へ、本日3度目となるやくもに乗車した。
乗車したのは、20:59発の出雲市行、やくも23号。3回目は普通座席に乗車した。
普通座席も背もたれが大きく、周囲から見えにくいのでプライバシーが守られる感じで、落ち着く。ドリンクホルダーやコンセント(ひじ掛けに装備)もあり、枕も付いている。フットレストが無いぐらいで、グリーン車並みの快適さ。テーブルは新幹線と同じような感じ。
これで、1日に3回新型やくもに乗り、3種類の座席を体験した。
●出雲市駅の待合室が「やくもラウンジ」化
夜なので車窓からの風景も全く見えないまま、出雲市駅に到着。
出雲市駅の待合室が、おしゃれに改装されていた。「やくもラウンジ」と言うらしい。
テーブルのランプがどこかで見たことがあるとおもったら、273系のセミコンパートメントのテーブルランプと同じだった。
ランプの上面が雲の形をしている。
そしてこの日は出雲駅前のドーミーインに宿泊。大浴場でゆっくり温泉につかって一日の疲れを癒した。
ここは昨年、奥出雲おろち号に乗車するために前泊して以来、2回目。隣にはスーパーホテルがある。スーパーホテルの方が安いけど、プライベートな旅行なのでちょっと高めのドーミーインの方にした。
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